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比較の心理学


今日は

「比較」

をテーマに人間の心理を分析してみたいと思います。

意図的な比較で人をコントロールできる


これはアメリカの科学者が実験したことですが、

ある新聞の購読申し込みで
下のような3つの選択肢が用意されました。

そのうちのどの選択肢が
もっとも注文人数が多かったのかを実験したのです。

新聞配達のみ・・・59ドル

ウェブ電子版のみ・・・120ドル

新聞配達とウェブ電子版両方・・・120ドル


ここで質問です。

あなたならどの選択肢を選びますか?



ここで注目して欲しいのは、

「ウェブ電子版」と「ウェブ電子版+新聞配達」

が同じ値段だということです。


おそらくあなたは

「ウェブ電子版+新聞配達」

を選んだのではないでしょうか。

この実験結果で最も多かったのは、
「ウェブ電子版+新聞配達」を選んだ人です。


もちろん、この新聞の値段設定をした人は
意図的にこの選択肢を選ばせることを考えています。

そして、実験はもう一歩踏み込んでいきます。

実は、先ほどの実験では
「ウェブ版のみを選択した人」はほぼゼロに等しかったのです。


一見、この「誰からも選ばれなかった選択肢」を外しても、

「新聞配達のみ」と、
「ウェブ電子版+新聞配達」を選ぶ人数は変わらなそうに思えます。


この実験結果では、
「ウェブ電子版+新聞配達」を選んだ人は減り、
「新聞配達のみ」を選んだ人の人数が増えました。


そうすると、
誰からも選ばれなかった「ウェブ電子版のみ」という選択肢が
人間の選択する際の心理の大きな影響を与えていることがわかります。

結果的には、
この「誰からも選ばれなかった」選択肢を入れることにより
より大きな売上を作ることができる、
「ウェブ電子版+新聞配達」を購読させることに成功しているのです。


この実験から人間の心理として

・比較できないものは選択から除外する。
・比較できるもののうち、より魅力的な選択肢を選ぶ


ということがわかります。

だからこそ、この新聞会社は
「噛ませ犬」として、
明らかに劣っている比較対象である
「ウェブ版のみ」を選択肢に入れていたのですね。


これは日常の色んな所で使えるテクニックです。

お客さんがあなたの商品の購入に迷うとしたら、
比較対象がないからなのかもしれません。

そういう場合は、
あなたが売りたい商品に似ていて
けれどもどかか劣っている物を用意すれば良いのです。


あるレストランでは
注文されもしない一番高いメニューをわざと作ることで
二番目に高い、本当に売りたいメニューの注文率をあげているそうです。


人は殆どの物を
比較することで価値を決めようとします。

何かを選択させたいのであれば、
その選択させたいものと似ていて、
少し劣っているものを用意すれば良いのです。

是非、覚えていてください。
身近なところでもよく使われているのがわかるはずです。

そしてこの「比較」を上手に使っている人ほど
相手を上手にコントロールしているはずです。

このことを覚えていたら、
これまでとは違う視点で選択ができるようになるかもしれませんね。

それでは。


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